美容院で「こんな感じの髪型にしたいです」と伝える時間って毎回少し緊張しますよね。
なかには、一生懸命に伝えたにも関わらず、仕上がりがイメージと違ってモヤモヤした経験がある方も多いのではないでしょうか。
実は、髪型のオーダーが苦手に感じてしまう理由の大部分は、伝え方のコツを掴んでいないこと。そこで今回は、自分の希望をうまく伝える方法から避けたいNG例まで、具体的に解説します。
いつも美容師さんとのやりとりに不安が残る人は、ぜひ参考にしてください。
髪型のオーダーを成功させるための基本ステップ

まずは、具体的なオーダー方法の前に、前提となるポイントを押さえていきましょう。次のステップは、どんな髪型にする場合にも考えておくべきところです。
仕上がりイメージは具体的に
まず、オーダーする際に多くの人がやってしまいがちなのが「ふんわりした感じ」「さっぱりめ」などの曖昧な表現。このようなニュアンスは、美容師さんとイメージが一致しにくい可能性があります。
そのため、全体的なイメージを伝えたい場合は、「自分がどう見られたいか」を考えてみましょう。「大人っぽく」「可愛らしく」「清潔感重視」など、「なりたい印象」を決めておくと曖昧さが残る表現でも伝えやすくなります。
さらに、前髪の長さ・量、全体のシルエット(重め・軽め)など、細かい要素に分けて考えると具体性がぐっと上がります。たとえば「顔まわりは残したいけど、毛先は軽くしたい」などの組み合わせもOKです。ぼんやりした理想像は、できるだけ細かく言語化するのがポイントです。
事前に用意しておくべき3つのこと
髪型のオーダーをスムーズに進めるには、事前の準備が大切です。特に、以下の3つを用意しておくと、美容師さんとのやりとりが格段にラクになります。
- 参考画像(SNSやカタログなど):理想に近い髪型をいくつかピックアップしておくと、視覚的に伝わりやすくなります。
- 前回の髪型の感想:同じ美容師さんにお願いする場合、「前回の仕上がりが気に入った/気に入らなかった」という情報は大切です。
- 髪の悩み・ライフスタイル:毎朝のスタイリング時間や、癖・広がりなども伝えておくと、現実的な提案をしてもらえます。
この3つが揃っていれば、たとえ伝えるのが苦手でも、美容師さんとの認識のズレを最小限に抑えられるでしょう。
写真・画像を見せるときの注意点
写真を見せるのはとても有効ですが、「この写真と同じでお願いします」だけでは思った仕上がりにならないことも。大切なのは、その画像のどの部分が好きかを自分なりに把握しておくことです。
たとえば「この前髪の流れがいい」「この毛先の軽さが好き」など、部分的な好みを伝えると、美容師さんも意図を汲み取りやすくなります。
また、モデルの髪質や輪郭と自分の個性が違う場合、全く同じようにはならない可能性があることも理解しておいてください。「写真通り」を希望するのか、「写真を参考にした自分に似合うスタイル」へ調整してもらうのかによって、完成形は大きく異なるでしょう。
これを言えば伝わる!希望をうまく伝えるフレーズ集

では、ここからは実際に次回のオーダーから使える具体的なフレーズをご紹介します。
「〇〇みたいな雰囲気にしたい」など抽象的でもOK
「雰囲気で伝える」ことは、一見ふわっとしていますが、実は効果的な伝え方です。
たとえば「韓国っぽい感じ」「フェミニンな雰囲気」「ボーイッシュで動きのある感じにしたい」といった表現は、美容師さんの感性にも響きやすく、施術中の会話のきっかけにもなります。
抽象的な言葉でも、美容師さんはそこから質問を掘り下げてくれるケースが多いので、迷って黙るよりは全然OK。最初から完璧な言葉で伝えようとせず、「こんな雰囲気が好き」という気持ちを素直に伝えることが大事です。
「顔周りは残したい」などパーツごとに伝える方法
「全部説明するのが難しい…」という人は、パーツごとに分けて伝えるとかなり分かりやすくなります。たとえば、
- 前髪は左右に分けてセットしたい
- 耳まわりはすっきりさせたい
- 後ろは自然に流れるようにしたい
といった風に、部分ごとの要望を順番に伝えるスタイルがおすすめです。美容師さんにとっても、「どこを重視しているか」が明確になるので、より的確なカットができます。
「前回より短め・軽め・重め」など比較で伝えるテクニック
初めての美容室では使えませんが、リピート時なら「前回よりも〇〇に」といった比較がとても便利です。
たとえば「前回より少し短めに」「もう少し毛量を軽くしたい」など、前回のカットやカラーをベースに話すことで、美容師さんにもイメージが伝わりやすくなります。
さらに、「一旦3センチほど切って、物足りなければもう少し切ってほしい」といった段階的なお願いをすると、理想の仕上がりにぐっと近づけますよ。
逆効果!髪型オーダーで避けたいNGパターン

最後に、美容院でオーダーする際に避けるべきNGフレーズをお伝えします。意外と使ってしまいがちな表現なので、これを機に言い換えられるようにしましょう。
「おまかせでお願いします」は実は要注意?
一見便利に思える「おまかせ」というフレーズは、実は美容師さんにとって少しプレッシャーのかかるひと言。美容師さんによって「その人に似合う」と考えるスタイルも異なるため、いざ仕上がってみるとしっくりこないことも少なくありません。
そのため、アイデアが浮かばずプロに任せたいときでも「これだけはしないでほしい」といった方向性だけは伝えておきましょう。
「長さは切りすぎないでほしい」「明るすぎるカラーは避けたい」というようなボーダーラインを決めておくと、その範囲内でうまくイメチェンできるはずです。
曖昧な表現が招く誤解とは?
「軽くしてください」「動きを出してください」といった言葉も、受け取り方によって大きく差が出る曖昧ワードのひとつ。自分の中でイメージが固まっていても、それが相手に正確に伝わるとは限りません。
具体性を出すには「表面の毛ではなく、なかの毛を軽くすいてほしい」「後ろでサッとまとめられる長さは残しておいてほしい」など、部位と目的をセットにして伝えるのがコツ。
また、「3センチ」や「毛先が傷んでいるところだけ」といった表現も美容師さんにとってはわかりやすいかもしれません。
最初だけ話して黙るのはNG
「こんな感じでお願いします」とだけ伝えて施術中に黙ってしまうのは、やや危険です。
美容師さんは、切りながらその人が思った通りに仕上がっているかチェックするケースが多いので、「話しかけないで」というオーラを出されると困ってしまいます。
とはいえ、美容室での会話が苦手という方は自分から途中経過について聞くのも難しいはず。その場合は、「毛先は切る直前に相談しながら切ってもらいたいので、またそのタイミングで声をかけてくれませんか?」と最初にお願いしておくと、スムーズにオーダーできますよ。
うまくオーダーできれば、髪型の満足度はぐっと上がる!

髪型のオーダーは難しく感じるかもしれませんが、少しだけコツを押さえれば誰でもうまく伝えることができます。
大切なのは、完璧に説明しようとするのではなく、「どんな雰囲気になりたいか」「何を重視したいか」を自分なりの言葉で伝えること。
今回紹介したフレーズやNG例を参考にして、次の施術では理想の仕上がりに近づけるようなオーダーをしてみてくださいね。