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頭皮にニキビ(ブツブツ)ができる夏の原因と対処法|美容師が教えるセルフケアの目安

夏になって頭皮にニキビのようなブツブツができたなら、汗や皮脂だけでなく、帽子の蒸れや摩擦が重なって毛穴の奥に炎症が起きている可能性があります。まずは汗を放置せず、こすらず丁寧に洗って、蒸れにくい状態をつくることが大切です。

ただし、頭皮のブツブツは見た目だけでは原因を判断しにくいんです。強い痛みや急に広がる赤み、発熱などがある方はセルフケアで様子を見ず、早めに皮膚科を受診してください。

この記事では、元美容師の七海ナギが、MSDマニュアル、米国皮膚科学会(AAD)、日本皮膚科学会、Mayo Clinicの公開情報を確認したうえで、夏の頭皮にできるブツブツの原因とセルフケアの目安をわかりやすくお伝えします。

頭皮にニキビ・ブツブツができる原因

「夏だけ増える気がする」という場合、まず考えたいのが汗、皮脂、摩擦、蒸れの組み合わせです。頭皮には髪があり、汗をかいた状態で帽子やヘルメットを長時間かぶると、高温多湿になりやすいんですね。タオルで何度もゴシゴシ拭くことや、帽子の縁が同じ場所に当たり続けることも刺激になります。

こうした環境では、毛穴の奥にある毛包が炎症・感染を起こす「毛包炎」の可能性があります。MSDマニュアルの毛包炎に関する解説によると、毛包炎は白いニキビのような膿疱や赤いブツブツとして現れ、かゆみ、軽い痛み、刺激感を伴うことがあります。細菌性では黄色ブドウ球菌が主な原因とされ、発汗・外傷・摩擦・皮膚が覆われることは悪化要因です。

米国皮膚科学会(AAD)の毛包炎の解説でも、高温多湿の環境や汗、こすれなどで毛包が傷つくと、感染しやすくなることが示されています。夏は条件が重なりやすいため、ブツブツに気づきやすい季節といえます。

ただし、「頭皮ニキビ」に見えても、尋常性ざ瘡(一般的なニキビ)、脂漏性皮膚炎、整髪料などによる接触皮膚炎、真菌感染といった別の可能性もあります。原因によって対応が異なるため、写真や見た目だけで自己判断するのは難しく、皮膚科での診断が一番確実です。

皮脂が多くベタつきも気になる方は、洗い方の見直しをまとめた頭皮のべたつきがひどい5つの原因とすぐできる対処法も参考にしてください。

今すぐできるセルフケア

夏のセルフケアで意識したいのは、「汗を早めに流す」「刺激を増やさない」「蒸れを減らす」の3つです。たくさん洗えばよいわけではありません。

夏の頭皮ケアのポイント
  1. 汗を多くかいたら、できるだけ放置せずシャワーで流す
  2. シャンプーは手で泡立て、指の腹でやさしく洗う
  3. 爪を立てず、熱すぎないお湯で十分にすすぐ
  4. 洗髪後は濡れたままにせず、頭皮をやさしく乾かす
  5. 帽子やヘルメットは外せる場所で外し、内側も清潔にする

洗う回数をむやみに増やしたり、皮脂を落とそうと強くこすったりすると、かえって刺激になります。日本皮膚科学会のにきびQ&Aでも、強い摩擦を避けてやさしく洗うことが案内されています。シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しも頭皮への刺激になり得るため、生え際や耳の後ろまで丁寧に流しましょう。

○ OKな例

帰宅後に汗をシャワーで流し、泡をクッションにして指の腹で洗います。帽子は通気性を意識し、汗で湿ったままなら乾いたものに替えましょう。

外出先でドライシャンプーを使うのは、一時的なベタつき対策にはなります。ただ、AADのドライシャンプーに関する解説にあるように、ドライシャンプーは皮脂を吸収するもので、水とシャンプーで汚れを洗い流す代わりにはなりません。汗を多くかいた日は、帰宅後に通常の洗髪をしてくださいね。

かゆみが中心なら頭皮のかゆみがひどいときの対処法5つ、汗とともににおいも気になるなら頭皮のにおいが気になる5つの原因とすぐできる対策もあわせて確認できます。

絶対にやってはいけないこと

気になっても、ブツブツを指や爪で潰すのはやめましょう。傷ができると炎症が強くなったり、細菌が入りやすくなったりする可能性があります。触って状態を確かめ続けることも刺激になるんです。

✕ NGな例

白い部分を爪で押し出す、かさぶたをはがす、硬いブラシでこする、消毒液を何度も塗るといった行動は避けてください。

また、「ニキビだろう」「かぶれだろう」と自己判断して、市販の抗菌薬やステロイドを使うこともおすすめできません。似た見た目でも原因が異なり、薬の選択が合わない可能性があるためです。「頭皮ニキビ」という情報だけで、適切な薬や有効成分を決めることはできません。使いたい薬がある場合は、医師または薬剤師に症状を伝えて相談しましょう。

病院に行く目安

やさしい洗髪や蒸れ対策を続けても1〜2週間ほどで改善が見られない場合、ブツブツが広範囲にある場合、何度も繰り返す場合は皮膚科を受診しましょう。Mayo Clinicの毛包炎の解説でも、広範囲の症状や、セルフケアをしても1〜2週間続く場合は医療機関への相談が勧められています。

赤みや痛みが急に強くなる、赤い範囲が広がる、発熱・悪寒・だるさなどの全身症状がある場合は、早急に医療機関を受診してください。抜け毛を伴う、膿が増える、眠れないほど痛いといった場合も、無理に様子を見ず相談すると安心です。

受診前に、いつから始まったか、使い始めたシャンプーや整髪料がないか、帽子・ヘルメットをかぶる時間、繰り返した回数をメモしておくと伝えやすいですよ。

よくある質問

頭皮ニキビは自然に治りますか?

軽いブツブツは刺激や蒸れを避けることで軽くなることもありますが、すべてが自然に改善するとは限りません。そもそも毛包炎、ニキビ、皮膚炎などは見た目だけでは判断が難しいため、1〜2週間続く、広がる、繰り返す場合は皮膚科で相談してください。

シャンプーを変えれば治りますか?

シャンプーを変えるだけで改善すると断定はできません。洗浄力が強すぎるものや、合わない香料・成分が刺激になる可能性はありますが、原因によって適切な対応は異なります。まずは量と洗い方、すすぎを見直し、製品選びは医師や薬剤師に相談すると安心です。

ブツブツは触ってもいいですか?

洗髪時にやさしく触れる程度にして、指で探したり、押したり、潰したりしないでください。かゆいと無意識に触れやすいので、爪を短く整えておくのも一案です。

汗をかくたびにシャンプーしたほうがいいですか?

毎回シャンプー剤を使うと、洗いすぎや摩擦につながることがあります。汗を多くかいたら放置せずシャワーで流し、シャンプーを使うときはやさしく洗って十分にすすぎましょう。運動量や頭皮の状態に合わせ、刺激を感じるなら皮膚科に相談してください。

まとめ

夏の頭皮のブツブツで覚えておきたいこと
  1. 汗・皮脂・摩擦・蒸れが重なると、毛包炎などが起こる可能性がある
  2. 汗を放置せず、爪を立てずに洗い、十分にすすぐ
  3. ドライシャンプーは水洗いの代わりにはならない
  4. 潰さず、薬を自己判断で使わない
  5. 1〜2週間改善しない、広範囲、繰り返す場合は皮膚科へ。急な悪化や発熱・悪寒は早急に受診する

夏の頭皮は、汗をかかないようにするよりも「汗を残さず、こすらず、蒸らさない」と考えるとケアしやすくなります。不安なブツブツを見つけたときは、無理に自分で何とかしようとせず、皮膚科を頼ってくださいね。